今回の旅では、「奈良公園で鹿を見る」と「熊野三山を参詣する」いう目標を設定し、これを達成する為に全5日間の行程を組んだ。
また、交通費を圧縮する為に、青春18きっぷ3日分と熊野交通のフリーパス*1を駆使した。
全体スケジュール
1日目:JR東京駅 04:41発 ~ JR奈良駅 14:00着 (18きっぷ使用)
奈良駅周辺観光 奈良泊
和歌山泊
3日目:JR和歌山駅 06:05 ~ JR太地駅 09:59着 (18きっぷ使用)
太地駅周辺観光
JR太地駅 13:19発 ~ JR紀伊勝浦駅 13:26着 (18きっぷ使用)
勝浦駅前バス停 14:10発 ~ 大門坂駐車場前 14:29 (熊野交通 悠遊フリー3日間)
那智大社周辺観光
那智の滝前 17:10発 ~ 大門坂駐車場前 17:35 (熊野交通 悠遊フリー3日間)
新宮泊
4日目:新宮駅前バス停 08:40発 ~ 本宮大社前 09:59着 (熊野交通 悠遊フリー3日間)
本宮大社周辺観光
本宮大社前バス停 13:21発 ~ 新宮駅前 14:22着 (熊野交通 悠遊フリー3日間)
新宮泊
5日目:JR新宮駅 06:03発 ~ JR名古屋駅 11:03着(18きっぷ使用+伊勢鉄道エリア通過料金510円)
名古屋駅周辺観光
JR名古屋駅 17:00発 ~ JR東京駅 23:02着 (18きっぷ使用)
1日目~2日目:奈良、和歌山北部(和歌山)
東京~大阪間を青春18きっぷで移動するのは約7年ぶりであり、自分の半生において2回目の経験となった。
相変わらず、熱海~名古屋間は車内が混雑していた。
ダイソーで購入していた200円の簡易イスを持ち歩いて本当に良かった。
14時に奈良に着いた後は、寺を巡りながらひたすら鹿の写真を撮っていた。
私以外の観光客の8割は中国圏の人達で、彼らは自撮り棒を使って、鹿との自撮りを楽しんでいた。
すると、それを見た私も何だか自撮りがしたくなり、鹿せんべいを撒き餌に使いつつ不慣れな手つきで自撮りの試行をし続けた。
そんな最中、視界の端から黒塗りの物体が急速に現れ、私に追突してきたのだ。
(…谷岡かっ!?)*2と束の間の逡巡を経て、追突してきた物体は黒々しい牡鹿だということが判明した。
温厚な牝鹿と子鹿を相手にしており油断していた私は、自分より体躯の大きい牡鹿に威嚇されたことで気を取り乱し、
「なんでもします(なんでもするとは言っていない)」というような勢いで、鹿せんべいを献上することで、その場から離れることが出来た。*3
牡鹿は角もあるのでその動向に十分に注意した方がいい、と感じた。
海老天ぶっかけうどん 1030円*4
中華そば 700円
3日目~4日目:和歌山南部(太地、那智勝浦、新宮)
和歌山駅始発の紀勢本線の電車に乗り、紀伊半島の南端へ向かった。
序盤は車内が閑散としていたが、通学時間帯に差し掛かると、突如大量の女子高生が乗車して来て、車内の80%以上が女子高生で満たされた。
自然と脳内に「JKカフェにいったよ(実話)」のBGMが流れ始めた。*6
和歌山駅を出てから4時間ほど経過した頃合いで、くじらの博物館に訪れる為、太地駅にて下車した。
太地駅~くじらの博物館間は100円でコミュニティバスが運行されていた為、これを利用した。
くじら館では、1時間毎にクジラショーとイルカショーが催されていた。
クジラのショーを見るのは初めての経験であったし、イルカのショーも実に楽しめる内容であった。
(平日の午前中に何をやっているんだ自分は…)という思いを頭の片隅に残しつつも、機敏に動くイルカ達のパフォーマンスを録画することに集中した。
ショーの後は別途300円払ってイルカのエサやりを体験した。
ここでも動物との自撮りにチャレンジしようとしたが、エサを与えずにいる間にイルカ達も痺れを切らし、波を立てて暴れ始めた。
服やカメラに海水を浴びせられたことで気を取り乱し、またもや「なんでもします(なんでもするとは言っていない)」状態になり、手持ちのエサを全て与えてその場を去った。
動物を怒らせてはいけない、という事をこの数日で学んだ。
くじらの博物館自体は、訪れる価値のある場所だと思った。
太地駅に戻り、3時間ぶりに来た電車に乗り紀伊勝浦駅へ移動した。
勝浦の名産品であるマグロに堪能した。
定食を食べた後に見つけた、激安刺し身の内容が気になったが、今回は見送ることとした。
まぐろ定食 1620円
バスで大門坂前まで移動し、数多の階段を上り下りしながら那智大社、那智の滝を見に行った。
那智の滝では湧き水を汲めるのだが、この湧き水の味が本当に美味しかった。
この数日間、ペットボトルにホテルの水道水を入れて飲み歩く生活をしていたので、水道水と湧き水の味の差は歴然としていた。
ガイガーリグを持ち歩いていたなら、3リットル分汲んで持ち帰ることが出来たのに……
那智大社から勝浦経由で新宮に移動した。
新宮駅周辺には食指が動くような飲食店が無く、スーパーで食料を買った。*7
新宮で宿を取り、翌朝のバスで本宮大社に向かった。
本宮大社は熊野三山の中でもとりわけ古風な作りとなっており、趣を感じられる場所であった。
心を"無"にした状態で勝利する本宮勝守(1000円)や八咫烏牛王扇(800円)を買った。
(ありがてぇ~)
最後に新宮駅の近くにある速玉大社に参詣して、今回の旅の目標を達成した。
頭がキーンとしないかき氷(じゃばらミルク味 500円)を食べた。
またもや新宮駅周辺には食指が動くような飲食店が無く、イオンで食料を買った。
5日目:名古屋、東京
最終日は始発で東京に向かって移動した。
途中で兼ねてから気になっていたイチビキという鰻屋に寄る為、名古屋で途中下車した。
開店時間の15分前に店に到着した時点で列が形成されており、自分は列の先頭から33人目だった。*8
席数が35席ある為、1巡目で入店出来るかと思ったが、実際に1巡目で入店出来たのは先頭から29人までであった。*9
実際に入店出来たのは12:15頃で、手元に食事が提供されたのが12:40頃だったと思う。
肝心の鰻丼であるが、噂に違わぬ美味しさであった。
特筆すべきは鰻の量で、表面に見える物以外にも、ご飯の中にも鰻が埋め込まれていた。
今までは京都の廣川をコスパ厨フルコースメニューに登録していたが、
イチビキが廣川の座を奪う形になった。(おめでとう!)
特上丼 3500円
総括
今回の旅を振り返った上での改善点を挙げる。
①タイムチャートの短縮
②温泉地の攻略
①タイムチャートの短縮
今回は想定外のリスクに備えて熊野エリアに2泊する行程を立てたが、より効率良く回ることで宿泊日数を1泊に短縮することも可能であったと思う。
制約条件:各社の参拝可能時間
・那智大社5時30分-16時30分
・本宮大社8時-17時
・速玉大社8時-18時
タイムチャート:
06:05和歌山発→電車→10:10勝浦駅着
25分間、那智の滝で休憩
25分間、那智大社で休憩
③11:50那智大社→徒歩→12:20大門坂前
④13:06大門坂前→バス→13:25勝浦駅前
45分間、本宮大社周辺で休憩
⑦本宮大社前16:11→バス→17:08権現前
25分間、速玉大社周辺で休憩
⑧権現前17:40→徒歩→18:00新宮駅
RTA勢は頑張って欲しい。
②温泉地の攻略
新宮から本宮大社へ向かう道中に、川湯温泉、湯の峰温泉という2つの温泉地が存在する。*10
特に湯の峰温泉には、つぼ湯と呼ばれる、世界遺産に登録されている浴場があり、観光客が実際に入浴することも可能となっている。
次回行く機会があれば、僻地温泉の入浴実績解除も達成しておきたい。
*1:熊野三山周辺のバスが3日間3000円で乗り放題になるパス。新宮駅~本宮大社を往復するだけで通常だと3080円がかかるので、フリーパスを買わない理由が無い。http://www.kumakou.co.jp/bus/free.html
*2:試合を終えて家路へ向かうサッカー部員達。疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負った三浦に対し、車の主、暴力団員谷岡が言い渡した示談の条件とは・・・。
*3:座っている状態で大勢の鹿に囲まれると、割と怖い。
*4:うどん1~2玉まで同額。海老天が特に美味しく、東京だと1400円ほど払う必要がありそうな味だった。
*5:通常価格1180円が、食べログクーポンを使うことで980円に割引された。
*6:私は行ったことがない
*7:買いすぎたので3食に分けて食べることになった
*8:この日は水曜日だった
*9:後で分かったことであるが、昼食時間帯であっても、相席にならないようだ。
*10:余談だがいずれの温泉地にも混浴温泉がある